前置き(言い訳)
当初は、1話ごとに内容を完全分離して書くつもりでしたが、私の書き方が悪くて毎回、半分は他の記事と重複しました。
ファインダーの事を語ってるのに途中でボディーサイズも関係するし、バッテリーを語ったつもりでもボディーサイズも語ると言う具合でした。相互に関連させてレビューする部分だから仕方なく。
それを見ていたら分離して書く事を諦めて、今回の(5)を総まとめとして終わりにします。
最初の段階は
Leica Q2を我慢して、RX1RM2、GR3、X100等の国産高級コンデジを買って来た
私は、かなり前からLeica Q(まだQ2が出てなかった)が欲しかったのに、富士フイルムX100、ソニーRX1RM2やリコーGR3を買いました。
危険を冒して七十万円オーバーするLeica QとかQ2を買わなくても、国産にはLeica Q2と同じようなコンセプトでスペックも競合すると言っても良いレベルの優秀なカメラがある。
そう思ってLeicaが欲しい気持ちから逃げて、上記の国産コンデジを次々買って行きました。
X100、RX1RM2、GR3を買って、それでもLeica欲しさを我慢できずに、むしろ逆に欲しくなってしまい買うに至った経緯をまとめた今回の記事です。
Leica Qシリーズと国産の高級なコンデジで迷う人の参考になれば幸いです。
私の住む田舎ではLeica QとかQ2は現物を見る事が出来ないので、価格に納得出来る商品なのか? 買うにあたってその不安との戦いでした。
今まで書き忘れてましたが、私はLeica Qに憧れ始めた時、物理ダイヤルによるマニュアル操作も含めて似ていると思ったのが当時まだ出たばかりの富士フイルムのX100(初期型)でした。
これまでの比較記事で触れてこなかったのですが、 X100初期型もQより先に買ってました。
ただ残念ながら私には初期型のX100は気が合わなくて、短期間で手放して忘却の彼方だったのです。
あれからX100は何世代も更新されている名機になったので、当時の私が感じた不満点は既に払拭され魅力的なカメラになっているはず。
上記国産カメラが悪いと言うつもりではないです。
本心はLeica Q2を欲しいのに、我慢して、気持ちを誤魔化して、国産高級コンデジに切り替えたのが間違いだったのです。
本心から国産コンデジの方が欲しいなら良いのですが、Leica欲しいのに差額で我慢する買い物はミスでした。
Q2とその他のカメラは別物でした。
それぞれの魅力を感じつつ、使い分けをすれば良かったのだとは思います。例えばGRはQ2同じコンデジと言うカテゴリーでも携帯性は別次元ですし、X100の光学ファインダーは心地良かった。RX1RM2の小型なのに最強の写りとガジェット感も楽しかった。
ただ、Q2を買った今、私がそれら全部を買い直すかと言えば、Q2大好きで他のカメラを買い直しても出番があまり無いと思うし、防湿庫も更に追加購入して部屋も狭くなるので買い直しは無いです。
私が初めからQ2購入出来なかった理由
理由1、Leicaは高すぎる
Leicaは価格に見合うのか?
Leica Q2に憧れながらも、Q2って七十万円に見合う良いカメラなの?
田舎ではQとかQ2実機が見られない。
Leica社に電話して本気で購入したいが最終確認したいので私の居住エリア近県に実機はないか?聞いても該当する店舗なし。
軽自動車並価格のカメラに気軽に手を出す勇気が持てない状態は変わりませんでした。
そんな私の妥協案として浮上した機種が
X100、RX1RM2、GR3のような似たコンセプトで作られている国産&高級コンデジ達でした。
Q2欲しいが本心だと言いながらも、実機も見ないで手が出せないけど、Q2を本気で買おうとした後なら、国産のX100、GR3、RX1RM2は安い価格に見えるから不思議でした。
普通に考えてGR3ですら当時10万円くらいだし、RX1RM2に至っては43万円くらいだったと思うのに安いと思ったのがおかしい(笑)。
理由2:コンデジで小さく無いのは無意味だと思った
Leica Q2を諦めようとしている私には、アンチLeicaバイアスが脳内にありました。
アンチLeica Q2の価格以外のバイアスはサイズでした。
コンデジはコンパクトが一番でしょう
Leica Q2は、コンデジとしては大柄で、一眼レフに単焦点レンズ付けたのと殆ど同じ大きさである。
一眼レフは既に持っているし、一眼レフと単焦点なら画質も良いのでQ2買わずに既に間に合っている
Q2のサイズではコンデジとしては意外と邪魔かも知れない。
その点で言えば、X100、RX1RM2やGR3ならコンデジとして真っ当なサイズでありいつでも持ち歩ける。
特にRX1RM2は、Q2より十分コンパクトにも関わらずフルサイズセンサー搭載でレンズも素晴らしい、日本の技術の勝ちであるとしか思ってなかった。
私のソニー愛は歴史が長い
脱線しますがソニー製Palmを語らせてください。
三十年くらい昔になるかも知れませんが、電子手帳の出始めの時代には、Palmと言う海外の電子手帳が全盛期だった時代があり、そのPalm勢の中に日本のソニーも参画してました。
ソニーから発売されるPalm端末はクリエと言う名前で次々と新商品が出て、それはPalm搭載の中でも突出した最先端の電子手帳でした。
新しい物好きな私は、すっかりクリエファンでした。もちろん当時のパソコンはデスクトップもノートもソニーのVAIOでした。バイオと言えば紫色の時代でした。
Palmと言えば本家は海外ですが、SONYクリエだけが画面が反転する不思議なギミックとか、物理キーボードを内蔵して文字入力が秀逸とか、海外のPalm本家には作れない魅力がありました。
クリエ大好きならRX1RM2がマストアイテムのはず
そんな経緯の私は、RX1RM2の小型ボディーに惚れて、ファインダーが格納されるギミックに惚れ、別売サムレストも折り畳めるギミックに惚れ、その工夫されたボディー構造が、往年のクリエを彷彿とさせるカメラでした。
自信満々に私はRX1RM2を躊躇なく買いました。
純正のオプションパーツ類もフルセットで迷いなしでした。
- 小さなボディーであるRX1RM2だが、スペックとしてはLeica Q2並の性能で技術力がある。
- 価格もLeica Q2(70万円台)に比較して、RX1RM2(当時43万円)でお買い得!。
- Q2はMade in Germanyでライカという名前だけで高いのではないのかな?
- スペックが大差ないのに小型なのでソニーの方が製品として上じゃないかな?
RX1RM2はポップアップ式ファインダーが魅力だったのに逆にストレスになった
私はファインダーを使う派だから当然の事ですが、RX1RM2ではファインダーをポップアップさせたままの状態で使う事が多くなりました。
その形状では純正の速写ケースにも入らないですし、物に飛び出したファインダーをぶつけた場合を想像すると壊れやすそうで心配でした。
破損を恐れた私は、お出かけ中に頻繁にファインダーをキチンと閉じて歩く事にしました。
最初のうちは、ファインダー出し入れギミックに感動する時間でしたが、徐々にギミックにも飽きてきて、撮影中(観光中)に出し入れが面倒になり小さくしかし回数の多いストレスになっていました。
歩く距離が長い場合は、ベルトのバックルなどにカメラが当たるので、ファインダー部分に限らず気になるので、純正の速写ケースに仕舞う事もあります。
RX1RM2のコンパクトなボディーサイズは、実はファインダーの格納とサムグリップの折畳みで実現されたサイズなのだと痛感して来ました。
更に、ファインダーを使いやすく、カッコよく使う為の付属のアイテムとして、RX1RM2には最初からアイピースキャップが付属してます。
これを装着すると液晶ファインダーがとても使いやすく見た目としてもかなりスタイリッシュになりRX1RM2の完成形、真髄って感じがします。
しかし、これはファインダーをポップアップした状態でアイピースキャップをネジ止めする構造なので、ファインダーを格納するには、ネジを緩めてアイピースキャップを外して、と言う信じがたい面倒がプラスされ、私は2度とアイピースキャップは使いませんでした。
いっその事、ファインダーは出しっぱなし、アイピースキャップも付けっぱなし、サムグリップも利用状態で格納できる大型の純正速写ケースがあったら良いのにと思うようになりました。
ファインダー、アイピースキャップ、サムグリップ、付けっぱなしなら、そもそもLeica Q2で良かったような?
そう思った途端、Leica Q2を初めから買えば良かったと激しく後悔しました。
Q2はファインダー撮影が基本となるボディー形状なので上記RX1RM2でのストレスから開放されます。
ただし、この私の後悔に関しては、RX1RM2の背面液晶で撮るタイプの人、手のサイズが小さい人には無縁だと思います。
小型バッテリーがストレス
バッテリーは別記事にも書いてますが、RX1RM2はボディーサイズの制約か、フルサイズの高画素モデルにしては小型なバッテリーで超小型コンデジのRX100シリーズと共通バッテリーです。
私はRX100MK5を使っていたので、共通バッテリーは当初大歓迎でした。
同じ予備バッテリーを沢山もって歩ける汎用性、充電器の共用に好感を持って見てたのです。
しかし、実際にRX1RM2を使ってみたら、RX1シリーズでも最高の画素数を誇るRX1RM2では消費バッテリーも多く結果的に想像を超えた大飯食らいでした。
撮影前に設定を少し選んでいるだけなのにバッテリーレベルが1段下がってくる始末でした。
もちろん小型バッテリーで、安価なので本数を沢山持ち歩いていたら済む問題かも知れません。
でも私は外出先でバッテリの入れ替え自体でストレスでした。
沢山もって歩くのも嫌だけど、交換も面倒。
更に、使用前バッテリーと使用後バッテリーを間違いなく管理したり、撮影途中で立ったまま入れ替えする作業にもストレスがありました。
当時はNikon一眼レフがメインだったので、一眼レフならバッテリー1本あれば1日歩く事も平気な低燃費でした。
(シャッターの瞬間以外はバッテリー消耗が少ない光学ファインダーの一眼レフ)
こうなるとRX1RM2に小さなバッテリーである事もストレスになってました。
電池サイズを犠牲にするなら、RX1RM2を無理にここまで小型ボディーにしなければ良いのに!
と思うようになってました。
大好きだったソニーの小型フルサイズカメラなのに小型である事を嫌う。
そんな事を思うなんて四十万円以上も出してストレスを感じるなんてバカみたいでした。
RX1RM2のグリップも不満になった
私は日本人として手が大きい為、RX1RM2のノーマル状態では片手持ちが不可能な状態でした。
純正サムグリップで一旦は解決したが、折り畳めるサムグリップは金属製でしっかりしている物ではあるが、それでもアクセサリーシューに取り付けるだけで、折り畳める構造によるガタツキもあるので、利用中にフルサイズセンサー用の大きく重いレンズがアンバランスで片手持ちには不安でした。
小さなサムグリップに対して、それなりに握力をかけて持たないと片手持ちは心もとない印象でしたが、ガタ付きがあるのでちょっと不安でした。
Leica Q2は、サムグリップを買わなくてもボディーの窪みで多少のグリップ感があります。
グリップと言うには滑り止めもないしパーフェクトとは言いませんが、頑丈なボディーの一部なので握力をかける事に躊躇は不要です。
更にもしLeica純正のサムグリップを買えば、Leica製は形状がガッチリしているので良いと思います。
(私の場合はQ2のボディー形状そのままで満足してますから純正サムグリップは買いませんでした。)
更にRX1RM2はボディーの高さが低いので、私の大きめの手には小指が余ってしまって、ガッチリしたホールドが出来ませんが、Q2ならボディーの高さが十分あるので、カメラとして当たり前の持ち方で撮影が楽しく気持ちよく出来ます。
撮影でお出かけしなくても、つい防湿庫から出して持ちたくなるくらい。私の手にピッタリサイズでした。
Q2は軽く感じる不思議
私はRX1RM2は撮影で歩く時に重い感じがします。
しかしQ2は逆で軽く感じます。
RX1RM2は見た目の小型ボディーと重さのギャップによる錯覚で重いとも言えますが、私はそれだけではないと思います。
カメラに限らず、靴でも鞄でも本当に良いものは体感的に軽く感じると思います。
Leica Q2も使って気分が良いから重さを感じないのかも知れません。
コロナ時代の前ですが、東京ディズニーシーで朝の開演時間から夜の閉園まで、Q2をぶら下げて丸一日遊んで来ましたが全く平気でした。
私は従来は普通のコンデジでも途中で重く感じてロッカーに入れたりしてましたので、体感の違いは凄まじいです。
画質
この価格帯ですからどのカメラを買っても画質は素晴らしいと思います。
少なくとも素人の私には、どのカメラで撮影した写真もおおよそ遜色ないレベルでした。
ただ、さすがにフルサイズのQ2とRX1RM2だけは同格で、GR3は夜間撮影ではノイズ感が一番強くなってしまう傾向を感じました。
RX1RM2とQ2だけで画質を語れば、素人の私にはどっちでも良いほぼ互角でした。
詳しい人やプロに言わせれば、Leicaレンズ(LEICA SUMMILUX F1.7/28mm)は違うんだと思いますけど、素人の私にはライカもソニーも素晴らしいです。
クロップ撮影
RX1RM2もQ2も単焦点レンズ搭載なのでズームに比べたら利便性にかけます。
特にコンデジは便利に使ってこそと言う側面も持ち合わせると思いますので単焦点は不便です。
足を使って固定された画角でも何とかするのが単焦点だと言われても、観光地で人も多い中で足でカバーする暇はありません。
私はお出かけの目的が撮影ではなく、妻との旅行を楽しむ事がメインだから撮影に時間と手間をかける訳には行きません。
単焦点カメラを便利に使うクロップ撮影の出番です。
両機種とも高画素なので多少のクロップには耐える画質なので便利
元の画角が違う
しかし、両者違いは、レンズの画角がQ2は28mmですが、RX1RM2は35mmなので、クロップ前提で考えると、Q2の方がより広角レンズからスタートなので、クロップによる利便性が良くなります。(Q2だと28mm、35mm、50mm、75mmにクロップするので)
クロップが正式なカメラの機能
更にQ2は、最初からクロップを基本機能として扱っている様子でクロップボタンがある。
クロップ撮影する前提のカメラ設計で、驚いたのはQ2ならRAW撮影しても、Lightroomにはクロップした画角がキチンと継承され、RAWでもクロップした状態での表示が可能です。もちろんLightroomでクロップ解除すれば全画素も残ってる。
これJPGではなくRAWの話しなのがクロップ撮影に本気のLeica Q2ですね。
まるで複数本の単焦点Leicaレンズ交換して撮影する気分になれるLeica Q2のクロップRAW撮影です。
もちろん画角ミスしたと思えば、28mm画角の全画素データーが残ってます。
それに対してRX1RM2はクロップを多用する場合、専用ボタンがなく不便です。
ユーザー設定でファンクションボタンをクロップ専用に割り当てる事になります。
この時点でクロップ撮影に罪悪感というか無理やり間ですし、物理的に専用スイッチのLeica Q2との違い。
RX1RM2のJPGは素晴らしいので、それでも良いのですが、やっぱり露出やホワイトバランスの失敗は素人の私は多いのでRAWは大切なので困る部分です。
ならばRAW撮影してクロップは自宅でMacでやればと言っても、現地で撮影対象を見ながら最適な画角にクロップしたいのですから、それは嫌でした。
総まとめ
X100,GR3,RX1RM2を購入した後でQ2を買った私の主観になりますが、
RX1RM2のような40万円以上のカメラを買うお金を出せるならば、Q2が欲しいのが本心であれば、頑張ってQ2を買った方が後々私のように後悔したり買い直したりしないで済むと思います。
私は、70万円を超える出費をQ2にしても、お金が減った感覚は微塵もありません。
70万円と言う現金が減る感覚よりも、より多くの価値、楽しさが手に入った気がしてます。
それほどQ2の完成度は高く、それは購入して一年を楽々超えた今でも減る事がありません。
Q2の代わりに買ったカメラは、どのカメラも買った後で不満点が気になり出しました。
Q2は買った後で不満点は出てこないのに、逆に、新しく発見する良い点に気付くばかりでした。それはLeicaを我慢して買った対象物で本当に欲しくて買った訳ではなかった為と、国産カメラは高級なコンデジと言えどもコストは限られてますから買って細かく見てたらそれは仕方ないです。
Q2唯一の欠点
唯一、無理矢理にQ2の欠点を書くとすれば、修理金額はとても高額になるらしい事。
しかし、そこにも納得出来る気持ちです。
Q2を買ったらカメラに対する物欲もすっかり鎮火して、カメラ売り場に行く回数が、Leica購入前は毎週一回はかかさず行ってた私なのに、今では年間でも数回程度でしょうか。
そのときに新機種を少し触っても、私はやっぱりQ2とD850で良いかなと思って帰宅します。
毎年、数台のカメラを買い替えていた昔の私が嘘のようにカメラ買い変えも買い足しもしなくなってます。
Q2購入した後に買ったカメラ類は、D850とそれ用のレンズですが、それは全く用途が異なるのでQ2に飽きての物欲ではなく、Q2では対応しない領域を補完する為、ある意味ではQ2を買ったからこそ完成させたい組み合わせでした。
私が現在主流となる最新ミラーレス一眼に未だ手を出さないのは、Q2のクロップ撮影だけでも満足感が高いからだと思います。Q2はミラーレスの利便性はあります。
私は75mmを超える望遠は不要なので、Q2一台でクロップで間に合ってしまうからです。
そして一眼スタイルであれば、私は光学ファインダーが心地良いので、ミラーレス一眼に手を出さないままでこの生涯終えるのかも知れません。
何回にも分けて書いてきた、Leica Q2と国産ライバルの比較記事ですが、新しいアイディアが出るまでは、これで終了するつもりです。
気が変わったらリライトしたり、記事の追加もしますけど(笑)。
今の私が、誰かに
「RX1RM2とQ2で迷っている」
と相談されたら、RX1RM2に40万円以上を払える金銭感覚があるなら、もう少しだけ頑張ってQ2買った方が幸せかも知れませんよ?
とアドバイスすると思います。
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