本記事はティーピーリンクジャパン株式会社から商品をご提供いただき作成しています。
公式サイト https://www.tp-link.com/jp/
公式X https://x.com/tplinkjapan
今日メインでご紹介するDeco BE9300の公式サイトはこちら↓
https://www.tp-link.com/jp/home-networking/deco/deco-be9300/
イーサネットバックホールとWi-Fiバックホールの比較にあたって
イーサネットバックホールとWi-Fiバックホールについて、性能だけではない女性の視点も含めて比較検討してみました。家族で過ごす家の場合に性能重視のイーサネットバックホールにするかお手軽なWi-Fiバックホールにするかの参考になれば幸いです。
前回のファーストインプレッション記事はこちら↓

上記前回の記事では、イーサネットバックホール(有線接続)の長所に焦点を当て、どちらかと言えばイーサネットバックホールを推奨する記事を書いたと思います。
しかし、住宅事情や、屋内配線工事の知識不足などから、有線LANケーブルを家の中に張り巡らせる事が容易に出来る人ばかりでは無いとも思います。
そこで今回の記事は、前回とは逆の視点から、Wi-Fiバックホールのメリットにも焦点を当てて、イーサネットバックホールとWi-Fiバックホールの比較検討を書いてみました。
どちらの記事も読んで頂ければ、イーサネットバックホールを使っても、Wi-Fiバックホールを使っても長所に焦点を当てて楽しく活用できる気持ちになったらと願い書いてます。
イーサネットバックホールとWi-Fiバックホールの違い
まずメッシュWi-Fiを使う上で、最初に決めなければならない事が、Decoユニットが、例えば手元に3個あったとして、その3台のDecoユニットを無線のWi-Fiで繋ぐのか、有線のイーサネットケーブルで繋ぐのかという事です。

両者の違いは名称からも分かりますが上の図が非常にわかりやすいのでメーカーサイトからお借りしました。
その1:Wi-Fiバックホールとは、ノード間をWi-Fiで繋ぐ
それに対して、
その2:イーサネットバックホールとは、イーサネットケーブルつまり有線のLANケーブルで繋ぐ
ユニット間の中継手段が違います。
我が家は鉄筋の建物なのでイーサネットバックホールの一択だと当初は考えた
我が家のような鉄筋構造は電磁波が遮蔽される部材が入っているのでメッシュWi-Fiに限らず、電波を使うものには厳しい傾向があります。
ラジオも窓際しか入りませんし、携帯も屋内は弱い場所が今の時代でもありますし、Wi-FiもWi-Fiルーターのある部屋と隣の部屋くらいじゃないと途端にアンテナ表示が減ってきます。
このタイプの家でWi-Fi環境を改善するには、一番良いのはメッシュWi-Fiでカバーエリアを広げることです。
次に考えることは、メッシュWi-Fiで家全体のWi-Fi感度は確かに上がるが、更に突っ込むと、二台目の子機DecoにおけるWi-FiスピードがメインのDecoよりも落ちないかという点でした。
2台目のDecoユニットでも安定した性能を期待するなら2台の間はLANケーブルによるイーサネットバックホールがベストですが、設置の利便性などではWi-Fiバックホールが良いため悩みます。
ただ、初回記事を書いた当時の私は「有線接続のイーサネットバックホールを選択すべき」だと迷いなく思っておりました。
イーサネットケーブルの工事の様子
素人ながらに苦労して有線LANケーブルを張りました。
一階と二階のDecoユニット間をイーサネットバックホールにするため、長いLANケーブルを買い、家の中の状況に応じて複数の種類のモールやパイプを壁や天井に固定して、その中のLANケーブルをしまいこみました。
壁や天井にモールを固定するのも両面テープで済まされる場所もあれば、ネジ止め必要な場所もあり、ネジ止めするにも石膏ボード的な壁だと芯材の位置が合わない場合は、それ用に部材を更に追加するなどホームセンターを何度も行ってきました。
壁の凹凸に合わせて配線を逃すために、フレキシブルな部品を部分的に採用したり、細かく部材を買い足して面倒がありました。
どうしても隠しきれないケーブルの部分には、ケーブル自体に着色(保護色となるテープを巻く)したり、家の美観を出来るだけ確保するためには細かい手間がたくさんありました。
スピード計測の結果発表
やっとイーサネットバックホールで設置完了したDeco BE9300の2台でのスピードテストでは、親機Deco及び、二段目の子機Decoともに、iPhone16Proの通信スピードが同じでした。
次に2台目の子機Decoから有線LANを外して再起動してWi-Fiバックホールにした結果は、元の723Mbpsから406Mbpsまで明らかにスピードダウンしました。
この結果から二段目の子機DecoでもメインDecoと同等スピードを得たいならイーサネットバックホールの採用で間違いないと思われます。一階と二階の間には床や鉄骨などの電波的な障害があるにも関わらず、イーサネットバックホールなら速度低下がツール計測でも認められませんでしたが、Wi-Fiバックホールに切り替えた場合は相応の速度の減衰が出てしまうようでした。
メインのDeco
下り:693Mbps
上り:164Mbps

子機のDeco(有線)
下り:723Mbps
上り:194Mbps

子機のDeco(無線)
下り:406Mbps
上り:197Mbps

上記のスクリーンショットは、それぞれ一回分の例ですが、何回か繰り返し計測しても多少の数字の違いがあっても同じ傾向でした。
なお、計測するiPhoneとDecoユニットの位置関係ですが、家具や距離による不確定要素を排除する目的で、DecoユニットとiPhoneの配置は1mに統一しました。
おそらくこれで純粋にメインのDecoとサブのDecoでのWi-Fiスピードが比較できたと思っています。
なお、Decoユニットから1mでの速度データーなので、もちろん隣の部屋に移動したり、壁に囲まれたトイレに入った場合などは高速なイーサネットバックホールでさえもWi-Fi速度がボトルネックとなり下がるのは当然の事です。
それでも一階と二階にDecoユニットが配置されたメッシュWi-Fiになったことで、家全体としてストレスがないレベルに落ち着いたのは嬉しい結果です。この点はイーサネットバックホールでもWi-Fiバックホールでも同じ見解です。
Wi-Fiバックホールはイーサネットバックホールより速度が落ちるも許容範囲
私の環境では子機ノードに接続したiPhone16ProのスピードテストはWi-Fiバックホールにすると速度低下が見られました。これはツールを利用した客観的な数字です。
しかし、実際の体感としては、遅くなった事実は認識できませんでした。
私の利用内容ではWi-Fiバックホールの400Mbpsの下り速度があれば十分間に合っている為、速度低下しても、なお余力を残していたのでしょう。
私の利用内容とは、
防犯カメラの活用、ペットカメラの活用、Spotify、Apple Music(ロスレスオーディオ利用)、YouTube鑑賞、Amazon primeビデオ、TVerでテレビを見る、メール送受信、Web閲覧、自分のブログ更新とブログのバックアップ(2GB程度のFTP)などが毎日の日課です。
こんな程度の利用方法では、私の場合には、イーサネットバックホールとWi-Fiバックホールの速度の違いは数字上のことだけで、700Mbpsクラスでも400Mbps程度でも差は感じません。
最後にWi-Fiスピードが大切だと予想されるオンラインゲームや動画配信する配信者さんはどうなのか?私は全く使わない用途で評価不能です。
Wi-Fiバックホールでも高速通信になる時もある
我が家のトイレは従来はWi-Fiの鬼門というか弱くなりがちな場所でしたが、DecoメッシュのWi-Fiバックホールの状態で早朝に計測したら、以下の写真の通りの素晴らしいスピードでした。
鬼門のトイレとは思えないスピードに驚いたので、念のためにDecoアプリで私のiPhoneが、WiFiバックホールを介してない、大元の親機Decoにつながっているのか?と思ってDecoアプリで接続先も確認しました。
でもやはり二段目の子機側のDecoです。つまりWi-Fiバックホールでもかなり高速通信になったりします。

我が家では総合判断してWi-Fiバックホールが幸せ度合いが多い
イーサネットバックホールの利点のおさらい
有線LANを引く手間の代償としてイーサネットバックホールは、メインのDecoと子機Decoで速度差がほとんど生じないことが最大のメリットだと思います。
建物内の壁や柱などの電磁波的な障害物の影響をノード間では受けなくなる上に、Deco同士の連携にWi-Fi機能の処理能力が削られる事もなく、Wi-Fi機能はクライアントとの通信だけに専念できる点が魅力だと思います。
Wi-Fiバックホールの利点(イーサネットバックホールの欠点)
DIYで屋内配線を一階と二階の間にLANケーブルを張り巡らせる苦労は冒頭から書いてますが、その代償として得た速度メリットも享受した上で、最終的に私はイーサネットバックホールに戻しました。
折角構築したのにWi-Fiバックホールに戻すほどのWi-Fiバックホールの利点、すなわち、イーサネットバックホールの欠点を書いてみます。
1、配線工事の面倒臭さ
もしかすると、当ブログの読者様も、イーサネットパックホールの為に屋内にケーブルを引くなんて作業が面倒だし、家の内装の美観も損なうなど考えただけでもげっそり気分になる方もいるのではないでしょうか?
私は電気工事は趣味でもあり得意な方だとは自負しますが、それでも滅多にやらない素人工事にて何度もホームセンターに行き直して部材を買い足しするなど結構大変でした。
2、美観を損なう
ホームセンターで配線を隠すモールやパイプをたくさん準備して素人なりに丁寧に仕上げましたが、それでも白い壁や黒っぽい柱そのままなら美しい屋内に、異物が目に止まるようになったのは否定できません。
Deco本体の見た目もケーブル本数が増えたので、見る角度によっては少し雑然と見えてきました。
3、レイアウトの自由度が下がる(妻の意見)
妻にもヒアリングしたのですが、私が素人工事したイーサネットバックホールの配線をどう思うか聞いたところ
「もしパパさえ良ければ、ケーブルが無くなると嬉しいな」
とのことでした。
妻が言うには、Wi-FiバックホールによるLANケーブル、それに付随してモールやパイプによる建物への固定がある為、部屋の模様替えを思い立ってもDecoユニットや配線位置は基本的に固定で困るとのこと。
いちいち私に相談して協力してもらって配線から移動しての模様替えになるのは楽しくはない。
家の中で何が一番重要?
イーサネットバックホールの最高性能に拘らずとも、そこそこ快適で安定したWi-Fi環境なら十分ではないかと。
ツールによる数字では速度低下があっても、実用上は速度低下を感じないならば、家の美観や、普段の模様替えを気軽にやりたいと言う妻の気持ちの方を大事にしたいと考えました。
これは実際にイーサネットバックホールの準備で苦労して、自分なりに出来るだけ美しく仕上げたつもりでも、やるだけやってもダメだったからこそ分かった結論でした。
ということで、我が家は充分なスピードが出ているWi-Fiバックホールで良い結論となりました。
まとめ
当初は一択だったイーサネットバックホールでしたが、実際に工事を終えてみて、我が家の場合はWi-Fiバックホールの方が家族全体としての幸福度合いが高いとなりました。
一度は苦労して工事までやってみて初めて分かった結論ですが、今後また気が変わるかもしれませんが、あくまでも本日時点2025年6月6日の話としては、
家の中の美観、自由なレイアウト、十分なWi-Fi速度、これら総合的にWi-Fiバックホール運用に戻す選択をしました。
この方向に決めてみてから思うのですが、そもそもDecoシリーズは美しい外観でインテリアとしても問題なく、家中で安定して快適なWi-Fi環境を構築するという目的からもWi-Fiバックホールで気軽に使う方が良い気がしてます。
配線やモールを撤去すると、思った以上に美観を損ねていたことも改めて分かりました。
大半のユーザーは、本気で高速通信の最高到達点を追求するわけではなく、途切れないWi-Fi、気軽で快適なWi-Fiが欲しいはずなので、インテリア性の高いDecoを家の中の好きな場所にWi-Fiバックホールで設置して素敵なWi-Fiライフを満喫する方向も良いと思います。
ご購入はこちら

コメント